低酸素誘導因子(HIF-1)という転写因子がある。 転写因子とは特定のDNAの情報を、 たんぱく質に変換する作用を もつもののことをいう。 これは、ある種のたんぱく質で、 細胞内に存在する。 細胞内にふつうに酸素があれば 低酸素誘導因子は分解される…
前回は、鳥類にとっての最悪のリスクは 体重の増、すなわち脂肪酸合成の亢進、 インスリン機能の亢進であることを書いた。 なぜか? 1.体重増で飛べなくなり、狩りができなくなり ほかの動物から襲われた時に逃げることができなくなること 2.飛ぶときに利用…
鳥類の生命線はまさに飛ぶことである。 飛ぶことさえできれば、 餌にありつけるし、 飢え死にしない。 (飛べない鳥類、鶏やダチョウやペンギンは除く) その鳥類にとっての一番のリスクは 飛べなくなることである。 すなわち、それ体重増と 骨格筋の周囲に…
糖質を摂取すると、血糖値が上昇し、 やがて、追加インスリンが分泌され、 余剰な血液中のブドウ糖が取り込まれ 脂肪酸合成に導かれ、 中性脂肪が増加し肥満する。 しかし、すべての人が このように肥満に導かれるわけではない。 糖質を食べても肥満しない人…
糖質を摂取しても 肥満しない人の特徴は、 まず、同化ホルモンであるインスリンの 追加分泌が脆弱であることがあげられる。 ようするに、 糖質を摂取したときに インスリンの分泌が旺盛な人は、 肥満しやすい。 そうでない人は、 肥満しにくいと考えていいだ…
代謝とは一般的に 同化と異化のことを総じて表す言葉だが、 同化と異化ではまったく違う作用だが 代謝という言葉が一人歩きして、 あいまいに使われている。 異化は、複雑なものを分解して エネルギー産生を行う たとえば、 解糖作用や ミトコンドリア内のエ…
「低糖質・低インスリン・高ケトン・活性酸素フリー」 というキーワードが何を意味するか? 産婦人科医の宗田先生によれば、 胎児や新生児の血中においての 血糖値が35と極めて低いこと、 そして、 胎児や新生児の血中ケトン体濃度が ひじょうに高い状態にあ…
癌細胞は、 通常、過剰な糖質の摂取により、 臓器の上皮細胞で、 「嫌気的解糖作用の亢進」で育まれる。 癌細胞が派手に増殖を行っている時は、 癌細胞における ブドウ糖の取り込みが亢進している。 逆に言えば、 癌細胞へのブドウ糖の取り込みを遮断すれば…
インスリンとは何か? インスリンとは、 血糖値を下げるホルモンという理解が 一般的だろう。 しかし、真実は違う。 今日はそれについて書いてみよう。 インスリン作用の本質は、 「脂肪酸合成の亢進」と 「タンパク質合成の亢進」である。 これを、簡単に言…
安保先生が旅立ったそうです。 昨年の12月の初旬のことのようです。 先生の功績は、自律神経と心身の疾患を関連付けたことと 癌が嫌気的解糖作用の亢進で導かれると言う 1926年にオットー・ウォーバーグが発表した説を 再評価し、再度世に問うたことだと思い…
産婦人科医の宗田先生が書いた 「ケトン体が人類を救う」は、 名著である。 既に上梓されて1年を経過しているが、 色あせることなく、 さらなる輝きを増している。 ネタバレになって恐縮だが、 重要な点は以下の点である。 ①妊婦は糖質制限をしていなくても …
がんの正体を発見したオットー・ウォーバーグは、 がんは嫌気的解糖作用の亢進であることを発表し、 1926年度のノーベル賞にもノミネートされて、 審査員から絶賛されたが、 土壇場で、 ある勢力から圧力がかかり、 オットーの「嫌気的解糖作用の研究」は、 …
がんの正体に最初に迫った人物は、 ドイツのオットー・ウォーバーグである。 1920年代に、 彼はがん患者、 がん細胞について 研究した。 そして、 ある一つの結論を導き出した。 「がん細胞は、酸素があるのに、 酸素を用いず、 嫌気的解糖作用を引き起こし…
タイトルに書いたように、 様々なジャンルについて自由に書いていこうと思う。 私の思考の基本は、 既存の権威からの情報や常識や秩序を疑ってかかることから 始める。 したがって、 権威主義、寄らば大樹の陰をモットーとする人 からすれば、異端である。 9…